カテゴリ:自然( 112 )
三日月散歩
Twitterより:
三日月散歩に出た。町を外れるとヒグラシの声が降った。池にはバンの番がいて、時折キャッと鳴く。オニバスは衰退したか、ヒシとマコモが繁茂。カワセミの姿はもう長く見ていない。

山際が霞んでいるので諦めた帰り道、思わぬ低きに糸月がいた。細い。月齢2.5。春のゴンドラ形に比べると縦に立っている。ちょうど電線の間に見えたので、音楽のヘ音記号のよう。耳を澄ませば、何か聞こえたかもしれない。

夕闇のネムノキ。葉は閉じて眠りにつきかかっている。花はシルエットでそれとわかる。見上げていると、ぽっと赤い星が灯った。牛飼い座のアルクトゥールスだった。

小学校校庭の病死した大榎。ばっさり伐られて、いまは太い枝を短く挙げるのみ。それも来月には根元から伐採されるという。近寄ると、両手を広げたような枝の中に星が入った。スピカ、火星、土星の三つの並び。これが最後の風景になるだろう。

夏場は歩かなくなるので、年々筋肉が衰え、あわせて肺機能も弱まっていく。
なんとか食い止めなければと思うけれど、今日も休み休みで、汗だくだく。
山歩きのつもりで、ゆっくりゆっくりでもいいからと歩く。
それでつい距離を、というよりも風景を欲張って、へとへとになっている。
決死の散歩というのもねえ、冴えないなあ。
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by r_bunko | 2014-07-29 23:47 | 自然
ときにはシュール
(5月10日散歩続き)

久し振りに大エノキに寄った。
新芽は一枚もない。
木は死んだまま立っている。
白い半月がそれを見下ろしていた。
夜になると星が咲くだろう。

中学校校庭のニセアカシア、
羅漢寺裏のテイカカズラを見て、四つ葉ロードへ。
なんなく一つ発見。
草刈りの後で叢が縮小していたが、
最後のスポットでは立て続けに十枚ほど。
五つ葉も二枚。

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村の入口付近にオオデマリ。
意表をつかれるような咲かせ方、
遊び心であるような、ないような。
庭園に園芸植物然としているよりはよっぽどいい

双眼鏡を忘れたけれど、天気がいいので遠回り。
山はいつの間にこんなに緑になったのか。
雲一片もなく、ヒバリが鳴きながら上下する。
ある一羽は月へ月へと昇っていくように見えた。

上池。
夏にはびっしりヒシが水面を覆う。
今はまだアサザの池もオニバスの池もシーズン前。
だからオートバイが走っているのか。
水に沈んで、だいぶ錆びついている。

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風景とはなにか。
散歩とはなにか。
日常的かつシュールなオムニバス映画を歩いたような夕べ。
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by r_bunko | 2014-05-11 22:51 | 自然
金屑と薔薇でフラメンコ
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夕刻から散歩に出た。
バラの季節なので、最近お気に入りの小路を通ってみる。
小さな町工場があって、金屑がいつも山積みになっている。
そこにバラが咲いていて、金屑との取り合わせがとてもいい。
背景の白壁、トタン、青空……それに、
積み重ねられた緑の箱、防水缶、人気のない静けさ。
それらがあいまって、なにか不思議な空気に包まれている。
初めてバラと金屑の風景を目にした時から、
ここはスパニッシュな香りがした。
それ以来、わがニーニャとフェデリーコの、
フラメンコな、ロルカな一画になっている。
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by r_bunko | 2014-05-10 23:30 | 自然
春は五感満開
大気汚染を心配するよりは、運動不足を心配せよ、
と医者に言われたので、連日の散歩。
でものらりくらり、道端の草花を眺め、
おっと思えば双眼鏡を取り出してどこやらを望む。
運動にはならない道草道中だけれど、
五感の散歩、精神の散歩にはなるだろう。

おとといの背高桜林は花の名残を楽しめた。
きのうの四つ葉スポットでは30枚余を発見。
きょうは自転車で水汲みと買い物。
途中オキナグサを見て、イソヒヨドリを聴いた。

夜は満月と火星。
危機の海が上に位置していた。
火星は地球最接近らしい。
南に色白のスピカが加わって三角形を形づくる。

       
       


   
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by r_bunko | 2014-04-14 23:51 | 自然
ウソとハートとキツツキ
西か東か、三鬼の忌。
でも北に行った。
山裾の桜林。
鷽(ウソ)に会いたかったのだ。

  鷽鳥に会いに四月の第一歩

寒かった今年は花が一斉に咲いている。
梅こそ終わったが、連翹、雪柳、木瓜、梨、木蓮、そして桜。
足下には蒲公英、仏の座、姫踊子草、薺、種付花、胡瓜草。
菜の花や蓮華も畑を彩って、土筆もつくつくと出ている。
菫や水仙はいろいろな種類が楽しめる。

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畑にはハートも咲いていた。
四つ葉の羽がくるくる回る風向計。
春風には相応しい風景だね。
この畑の持ち主は、古い荷車を小川の橋に使ったり、
遊びのセンスがいい。どんな人だか知らないけれど。

さて、背高桜林。
猪対策の柵だらけで、径は一本。畦を伝って池から登る。
暢気に鷽と蕾を愛でるつもりが、七分か八分の咲きよう。
この東屋を桜の書斎にしたいと夢見たこともあった。
誰も訪れないのか、二面ある大机はうっすら緑の苔か黴。
ウソ吹きはいなかったけれど、キツツキが来た。

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by r_bunko | 2014-04-01 23:32 | 自然
懐かしのフィールド散歩
病院でいろいろ検査を受けてきた。
最初の心電エコーは時間もかかるので、技師の指示に従いながら一句探って、
  晩年ハ霞ノ中ヲ飛ブ小鳥
イヤ、小鳥ハ可愛スギルカ、霞ノ中ヲ漕グ小舟、発想ガ陳腐ダナ……などと
息を吸ったり、止めたり、吐いたり、止めたりしながら、結局ものにならず。
晩年は、と詠みにいってしまうほど、今日の霞は濃く、遠目がきかなかった。
他に、スパイロメーター、ABI-PWV、CT検査など立て続けに約一時間強。
結果は後になるが、まあそれなりの用心事項もありそうだ。

せっかくだからと帰りは念願のフィールド散歩。
坂を下って窓から眺めた蝸牛山に向かう。
ハコベが咲き出していたり、マンリョウの赤い実を見つけたり、
久し振りにシジュウカラのおしゃれな恰好を見たりするだけで楽しく嬉しい。
オオイヌノフグリとホトケノザの群生を撮ろうとしたところで、
iPhoneのバッテリーが予告無く終了(そんな、50%はあったはず)。

谷田池は東側ぐるりの垣や藪がすっかり刈られ、
丸山公園裏の杉林周辺も以前に増して藪や下草がなくなった。
これでまた鳥たちの居所が無くなる。
かつてここに来ればいつでも逢えたアオジやアトリやミヤマホオジロ。
藪の好きな鳥たちがどんどん追われて、
藪の好きな鳥たちが好きなぼくが寂しがっている。
それでもこの日、はるか梢でウソらしき鳥影。間近でエナガの群れ。
コゲラやウグイスの声。シロハラが騒ぎ立てる声も聴いた。
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この春は花満杯の姿を見よう撮ろうと楽しみにしていたコブシの花芽が少ない。
昨春はあれほど着けて、大エノキに捧げたのに、これもなんだか淋しい。
(といってもビロードのぎっしりの芽と、花の終わり頃を見ただけ)
根元に寄ってみると、思いがけない草が生えている。
掻き分けると美しい玉がいくつか光った。龍の玉である。七つ貰った。

ゆっくりゆっくり、春を吟味して歩く。
お土産は龍の玉の他に、青軸の蕾、ソヨゴの実、コブシの枯れ枝など。

試験でもあったのか、半ドンの中学生たちとよくすれ違う。
最も遠い村から通っている生徒たちで、草地に座り込んで喋っている女の子も。
道草結構だが、今日はあいにくの霞だよ、と帰ってくると、
緊急にPM2.5の注意報が全国各地に出ているとのこと。
予報を調べての散歩計画だったのに、なんたることか。疲れがどっと出た。
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by r_bunko | 2014-02-26 23:16 | 自然
そこらの春、ここらの雪
散歩したいけれど、どこか体の遠くでちょっとふらつくので自制。
風も時々思い出したように意地悪吹き。
昨年から<そこらの春>ということを気に留めて、
メモのような、フィールド・ノートのような詩片を綴っていた。
それがそこらへも出かけられなくなって淋しく侘びしい。
で、隣の空き地へふらふらと出る。
列島が南岸低気圧の大雪に見舞われた14日も雪の中へ出た。
この辺はうっすらと斑に積もっている程度で、
それが文字や紋様に見えて面白そうだったのだ。
雪の降る中だから体もカメラも長居はできない。
素早く手際よくあちらへ回りこちらへ飛び、
誰か目撃していたら、変人の狂態に映ったに違いない。

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そして変人は、雪の獏と出会う。
体つきは見事な獅子、けれど鼻が長く伸びているので、これは獏。
その他にも撮った写真をPhotoshopでコントラスト調整すると、
雪の描いた文字が面白く浮かび上がって来た。

 詩と写真「雪文字」
 詩と写真「立春のロゼット」

そこらどころか、ここらに縮んでしまったけれど、病後の最新作。
それからこの度の大雪に触発されて、雪の小詩集を編んでみた。
雪国に住んでいた頃の詩編で、表紙は獏にお願いした。

 小詩集『雪・白墨記』

初めて大雪に見舞われた土地は大変だろう。
我が身はもう雪掻きなどとんでもないことになってしまった。
雪国の老人暮らしはさぞ厳しかろう。
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by r_bunko | 2014-02-16 19:20 | 自然
立春のロゼット
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暦の上で春は立ったが、空からは雪がひとひら、ふたひら。
雲は広がって厚く、風は冷たい。
それでも時折陽射しがあるのが播磨のほっとするところか。

隣の空き地で、立春のロゼットを巡ってきた。
パッと見てすぐに何の、と判別できるものは少ない。
オニノゲシ、オニタビラコ、タンポポ……。
ここは少し草丈が高くなると除草剤を撒かれてしまうので、
一年を通しての草の盛衰を追えず、その分印象も薄い。
ロゼット植物はこんな環境が好きなようである。
いまここで花を着けているのは、ナズナと、
よく見れば地面に這いつくばって可憐なトキワハゼ。
カンサイタンポポで花が萎れたのが一株、
綿毛を寒風に晒しているのが一株あった。

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立春の旅(散歩)をしてみたいけれど、病み上がりは隣がせいぜい。
雲は分厚く西から流れるのと、薄くて速い南からのが交差する。
慌ただしい空にしろじろとした繊月が出たり隠れたり。
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by r_bunko | 2014-02-04 18:32 | 自然
二日月と獏の木の雲
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今年は元旦が新月に重なったんだっけ、と思い出して
勝手口のドアを開けると、向かいの屋根の上に白く細い月。
月齢1.89。
なにやら年も月も若々しい。

が、それより目に付いたのは珍しい雲。
相棒の描いた「ばくの木」の一本によく似ている。
雲の獏とは何度か会っているが、
獏の木の形は初めて。いいお年玉だな。

  ※

昨年から格闘していた詩集『夢と天然』がようやく完成。
表紙は金沢犀川辺で観た夜明けのヘールボップ彗星。
これぞ夢と天然の風景として大切な一景。
そしてこの夕暮れ風景もまた夢と天然一如の景であるか。

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 夢と天然 図書カード
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by r_bunko | 2014-01-03 22:01 | 自然
そこらの秋ー2
そこらの秋、そこらの里の良さはやはり柿の木にある。
実も葉もいい。木の姿もいい。
実に墨で描いたような模様の出る一木があって、
今年も自然の墨象展を楽しんだ。

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帰り道、ひょっとしてと遠回りすると、マツムシの独奏。
しばらく聴き惚れた。白い夕月とよく釣り合った。
その後、相棒はツリガネニンジンを訪ねに、
こちらはオニバスの池にと、坂の上下に別れて探索。

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池の風情も年々変わる。
オニバスは池の南半分を埋めていて、
昨年から北の一部にハスが生えてきた。
枯蓮の今頃はミロの絵画のような風景。

ツリガネニンジン隊が確認を終えて合流してきた頃には、
山際にすとんと太陽が落ちていた。
播磨風土記1300年の賀毛の里の秋の落日である。

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by r_bunko | 2013-10-14 23:50 | 自然



詩と、絵と、ジャズと……星と鳥と……漂泊文庫便り
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